20数年前の事、真夏のコンテスト会場。
陽炎が立ち上る灼熱のビーチ、ボヤつく向こう側から二人が沢山のボードを両脇に抱えて歩いて来た。
それは飯田通広(チンネン)と中村大輔(ダイスケ)だった。
おもむろにビーチへ抱えていたボードを並べ、ボトムに大きな星と羽、デッキには旧車のエンブレムの様な「Deluxe surfboard」 のロゴが入ったボードだった。
数枚あったサーフボードのデザインは今までに見た事のないウイングやデッキからボトムに透き通った穴が空いたツインフィッシュ、斬新にカットされたウイングデザイン、例のないコンセプトのシングルフィン。
コンテスト会場にいたギャラリー皆がそのデザインに釘付けになり、これを乗れるのかと疑うぐらいの大胆なアウトラインのボード達だった。
コンセプトはチンネンプレゼンツ、シェープはダイスケのコラボでモデファイされ作り上げられたサーフボード達。
その後の先を見ていたのか?はたして流行りを作ったのか?今となってはそのデザインを含んだボードが多く見られる。
プロサーファー界ではそんな二人の影響を受けたサーファーは数多い。
彼らのサーフスタイルとライフスタイルは故大野薫氏の言葉で言うと「ニューロマンティックエイジ」な二人、
70‘年代〜90年代と活躍し誰しもが憧れの存在だった。
そんな二人の引き出しから出てくるアイデアをリンクさせ新しいコンセプトを生み出し、
中村大輔は見事に形に表現している。
OLDSchool &NEW Schoolをハイブリッド融合させたデザインに加え、世界のshaperが認め実績があるグラッシングクオリティの高さ見てほしい。
移りゆく時代の変化でボードコンセプトも変わって行くが、逆行することはなく時代の最新コンセプトを追求する事は欠かさず、どこかロマンティックに。。。またオーセンティックな部分は損なわず、時代を知る二人のコンセプトで誕生したのがデラックスサーフボードだ。